生産者のつぶやき

命がけの柿取り作業・・・。

2019年12月1日

今年は全国的に熊の人身被害が出ています。

特に、富山県もどんぐりなどが凶作により県下の山沿いの市町村で

人身被害が続出しています。

 

ご当地南砺市福光地域でも人身被害が発生しました。

山沿いから平野部に出たところです。

熊は山から川に中を歩いて、平野部に出て甘柿を食べに来ます。

同じ柿でも、渋いか甘いかは分かるようで渋柿は食べません。

 

ほぼ収穫は終わりましたが、山際の柿畑に収穫に行かれていた方は

熊の糞をたびたび見かけられたそうで、冷や冷やものだったそうです。

熊は後ろから襲うそうで、常に360°注意されていたとのこと。

夕方も早めに切り上げでした。

取り合えず、これまで柿取り作業等で熊被害が出ず「ほっと」しています。

 熊が大好物の甘柿です。取らないと熊が・・。

へたが大きくなる栄養剤みたいものが欲しい・・・。

2019年11月22日

あんぽ柿や干柿づくりの柿取り・皮むき作業も概ね終了し、目下、乾燥作業、手もみ作業の真っ最中という、この頃です。

しかしながら、今年はヘタスキと呼ばれる「実とへた」の間が空いてくる柿の多かったことか。

大きくて、立派な柿ほどヘタスキになるのです。柿が大きくなるのに合わせて、ヘタも大きくなればヘタスキにはならないはずです。誰か、ヘタの栄養剤を発明していただけませんかね。

乾燥にともない、皮をむいたときは、ばんばんであったのに、糸につるしてあるあいだにヘタスキになる柿も多いのです。

こう言うのを、「弱り目に祟り目」と言うのでしょうか・・・・。「あ~残念。」

いよいよ今年も干柿生産始めました。

2019年10月26日

始まりました...。

昨日まで、腰が曲がり、やっとやっと歩いていた我が家のばあちゃんですが、

皮むきがはじまり、糸つなぎ作業がはじまったら、今年も元気になりました。

干柿作業は介護予防に絶大な効果があるようです。(口も元気すぎて弱るのですが…。)

 

今年も地球温暖化の影響か、台風がたくさん来ました。まだこれからも来るかもしれません。

しかしながら、幸いにも、被害は微々たるものでした。

それに対しまして、関東、東北で甚大な被害が発生し、心苦しい気持ちでいっぱいです。

一日でも早い復興を願うばかりです。

 

さて、これから2ケ月半、今年も頑張りましょう!

 

30年産の富山干柿の集荷と配送完了しました。

2019年1月10日

殆ど積雪のない1月を過ごしておりますが、

いよいよ本日をもって、市場配送が完了します。干柿は昨年の集荷数から4.5%減の

327万個余となりました。(集荷は1月6日に終えておりました。)

 

台風被害によるキズ果と暖冬となった11月~12月の気温による不良果の増加が

原因のようです。確かに、乾燥しにくい年でした。

これに、全国の干柿が豊作ですので、単価面も心配なのが生産者の本音です。

自然相手の商売ですので、どうしても当たり外れが生じます。

 

新しい元号となる次年度に期待して、3月の剪定時期まで、「生産者のつぶやき」コーナーも

冬眠に入りたいと思います。

ご覧いただいた皆様有難うございました。冬眠あけからまたつぶやきます。

では、また・・・・。

皆様、新年あけましておめでとうございます。

2019年1月5日

新しい年を迎え、皆様いかがお過ごしでしょうか。

平成もあと4ケ月を切りました。

最近は世の中、すべてが「平成最後の」という冠がついて

紹介されています。

 

それにしても、現天皇陛下と皇后陛下のおふるまい全てが、平和で災害のない世の中を

心から願っていらしゃると思われてなりません。

本当にありがたいことと感謝の気持ちでいっぱいです。

また、しっかりとされた新天皇陛下が後に控えていらっしゃいますので

日本国民も安心であります。

 

さて、当組合を顧みますと、400戸を優に超えていた干柿農家が今や170戸余りと

激減。その多くが後継者がいないことが原因です。

「70、80は当たり前」の世界です。

将来的な不安は想像以上に大きいものです。

 

しっかりとした後継者がなぁ・・・。

10年先を見越しと、「富山あんぽ共同加工センター」の建設しかないの現実です。

 

干柿農家のお正月はいつ?

2018年12月28日

本日28日は、御用納め、仕事納めで明日から、

年末年始の休暇というのが、世間一般の皆様です。

 

では、干柿農家の仕事納めはいつでしょうか?。それは今年収穫した柿をすべて出荷した時です。

20日過ぎに仕事を納めた方、25日頃に終了した方、

本日11時までの今年の荷受け最終で終えた方といろいろです。

では、間に合わなかった農家の方はどうなのかと言いますと、

世間の皆様と同じように、大晦日、元旦を迎えますが、

何か心に引っ掛かりがありまして、仕事納めもお正月も何となくなのです。

 

1月5日と6日が、当出荷組合の最終荷受け日です。

この日に向けて、あとひと踏ん張りで、

1月6日が本当の仕事納め、そして、7日からが本当のお正月を迎えることになります。

 

何はともあれ、皆さん今年一年お疲れ様でした。

来年もいい年でありますように・・・・・。

暖冬・・・いいことと悪いこと

2018年12月26日

早や年末となりましたが、積雪量はゼロです。アローザスキー場も休業状況です。

干柿生産農家にとって、積雪がないのは助かります。

軽トラでトレイづめした干柿を出荷する際も

1.家の周りの除雪をする必要がない。

2.搬送途中で荷くづれの心配がない。(道路除雪が悪いと凸凹で荷くづれする時があるのです。)

その他にも、

3.越冬野菜が楽に取り入れできる。(出荷に追われていると野菜が雪の下になって取り入れに苦労

するのです。諦める年もあります。)

などのよいことがあります。

 

しかし、今年の柿の乾燥を振るかえると・・・。

気温が高くて、とても苦労しました。(水分過多の実であったことも影響大なのですが・・・)

なかなか干しあがらなくて、何度も練炭にいれて・・・。

その内に黒い色になり、はたまた、同じ台車の2Lは固くなり・・・。

販売できないくず柿の量も増えて・・・。

干柿づくりにとっては暖冬は悪影響かな・・・。

 

結論として、冬はそこそこ寒い方がよろしいかと。(大雪は困りますが・・・)

 

80代(おばあちゃん)VS60代(お父さん) もったいないVS効率化

2018年12月21日

2万個以下の生産農家は干柿の乾燥・出荷作業のほとんどを家族で行っています。

特に、どの家も80歳前後のおばあちゃんが元気で頑張っていらっしゃいます。

 

皮を向いて糸で吊るす時や乾燥途中の一番ひねり、2番ひねり(ひねりとは柿を手もみすること)

の時に、乾燥不良の柿、キズの大きい柿やヘタスキ(へたの部分が少し空いてしまった柿)を

50~60代のお父さんは商品にならないので捨てようとします。

その時、おばあちゃんが、「捨てられん!もったいない!」との声。

「とっといても、出荷できんもん。こんなでかいと自分で食べるがけ!」とお父さん。

 

戦中、戦後のもののない時代を生き抜いてきたおばあちゃんは、すべてにおいて

「もったいない」の精神が根付いています。(真宗王国の影響も大きかと・・・。)

一方、無駄を省いて、質のいい干柿を効率的に出荷しようと思っていいるお父さんは

柿取り、皮むき、乾燥の各工程において、出荷できない柿に手をかけるのは非効率の極みと

思っています。

 

なかなか二人のあいだに折り合いはつきません。

最後におばあちゃんが、「捨てたりしたらバチ当たって来年、柿ひとつもならんわ」と!

しかたなく、お父さんは廃棄せず、そのままにして作業を続けるのです。

でも、お父さんは思っています。「来年の春になったら、段ボール箱にいっぱいたまっている

くず柿を毎年畑に捨てに行っているのになぁ~。」と。

干柿農家はこの時期無口に・・・。

2018年12月14日

干柿農家にもいろいろあります。

10万個以上出荷される農家は、たくさんの従業員を雇われて

工場のように流れ作業で、手もみ、糸きり、トレイづめ、出荷と進みます。

しかし、多くの2万個以下の農家は家族労働で出荷に当たります。

終盤戦に差し掛かったこの頃から疲労がたまり無口になります。

 

前半戦は例年恒例のぼやきです。

ばあちゃん・嫁「あ~あ、なんで干柿農家に嫁にきたがいろ。だまされたわ。」

あんちゃん「会社で仕事してきて、なんで夜なべで干柿せんなん・・。」

じいちゃん「うんまいこと(上手に)干せんもん(乾燥することができない)、

今年でおかんなん。来年せんとこ。(今年で廃業し、来年はしない)」etc.

 

それが終盤戦にさしかかったこの頃になると無口になるのです。

なぜなら、しゃべると「いさかい」が始まるからです。

富山弁の「いさかい」とは「けんか」のことです。

蓄積疲労は人を怒りっぽくします。上手くいかないことを、人のせいにしたくなるのです。

「こんな色の悪い干柿にして」「キズ柿トレイに並べたらあかんちゃ」

「段取りわるいな。こんなことしとったら、いつ終わるがけ」

「毎年毎年おんなじ失敗して、だらんないがけ(馬鹿じゃないの)」

 

口に出したら「いさかい」です。

だから、みんな無口になって、出荷終了を目指して、黙々と夜なべ仕事に励むのです。

 

長いつぶやきでした。

12月15日(土)午前11時24分からは・・・。

2018年12月12日

テレビ取材が続きます。

本日は富山テレビさんです。

放映は12月15日(土)午前11時24分からの

富山いかがde showプラスに富山干柿が登場します。

内容は、「・・・。」見てのお楽しみですよ。